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ながい午睡から覚めた史之春風と、その留守を守った守宮やもりからこぼれ落ちたものの記録。
by fumi-harukaze
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2005.01.16-Sun...

年末からずっと低空飛行している。
気持ちの振幅はそれなりにあるのだが、大きくレベルが振れることはない。
Appleから5万円で買えるMacが発売になるのだが、今のわたしには、それさえも「それで?」という気分だ。今メインで使っているパソコンが7年前のモデルで、容量も能力もあっぷあっぷなのに。飛びつこうという気が起こらない。
これだけ欲がないのは(食欲も性欲も購買欲もない)経験から言うと、やはり鬱なのだ。激しい症状はないが、すこーし鬱なのだ。
まあこのくらいで済むようになったというのは喜ばしいことかもしれない。
そんなわけで、日々静かに暮らしている。
オットと義父は写真が趣味である。二人とも「日曜カメラマン」のレベルではなく、「アマチュアカメラマン」の域にあると思う。
そのオットの撮った写真の一枚を義父が気に入った。四つ切りに伸ばしてくれ、と頼まれた。
しかしオットの腰は重く、いつまでもネガの整理をしようとしない。それで、わたしがネガを探した。
昔のネガも最近のネガも一緒くたになっている中を、ライトに当てて、一枚一枚見ていった。
その中に。
オットのアルバムから消された写真を見つけた。
まだオットが神奈川にいた頃のだと聞かされたアルバムにあった、見覚えのある写真たちの中に、髪の長い女の子の写真があった。
助手席に座っている。ドリンクホルダーに缶コーヒー。長時間ドライブなのだろう。夏の写真だ。Tシャツに窓からの風で髪がなびいている。画面の右端にハンドルが写り込んでいる。運転中に撮ったものだ。ネガだから顔はわからない。でも表情はわかる。
それは楽しい時間を閉じ込めて封印された。
その封印がとかれることは、きっと、ない。
わたしは目当ての写真を探し当て、ネガのファイルを閉じた。
気分は低空飛行のままだ。
そしてわたしは、時間というやつに嫉妬している。
by fumi-harukaze | 2006-02-25 13:39 | お引っ越し
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